社医の募集情報

明治安田生命

企業・官公庁に強い2社が統合

2004年に民間企業向けの団体保険に強い明治生命(三菱グループ)と、企業だけではなく官公庁向けの団体保険にも強い安田生命保険(芙蓉グループ)が合併して誕生した明治安田生命保険

総資産では日本生命、第一生命に次ぐ業界第3位となっていますが、2011年3月期決算では保険料収入、基礎利益では業界2位に躍り出ました。

経営の健全性を示す「ソルベンシー・マージン比率」は1187.5%でこちらも業界トップ水準にあります。

同社は三菱UFJフィナンシャル・グループと、みずほフィナンシャルグループの両方に結びつきを持つため、両グループの銀行窓口で保険商品を取り扱っています。当初は保険料収入に占める銀行窓販の比率は高くありませんでしたが、銀行ごとのきめ細かい販売支援、一時払い終身保険の販売に注力してきました。その成果が出て、2010年度の窓販での販売額は前年比89%増の1兆5,135億円と初めて営業職員チャネルの販売額を超えました。

また、保険専業などの法人代理店、元社員・営業職員を中心とした個人代理店と代理店業務委託契約を結び、営業職員に次ぐ販売チャネルとしてその整備・強化に努めています。

商品開発も積極的に取り組んでおり、主力商品であるライフスタイルの変化に合わせた保障内容の見直せる「ライフアカウントLA」に付加し、「明日のミカタ」および「元気のミカタ」と合わせて「医療費リンクシリーズ」として発売しました。入院中の保険診療の費用は治療内容を問わず幅広く保障するとともに、差額ベッド代など治療費以外の費用は入院日数に応じて保障するため、入院医療費の自己負担に備えることができるというのが同シリーズの特徴となっています。

さらに、重度のがんで治療に効果が認められなかった場合などに死亡保険金を前払いで請求できる「重度がん保険金前払特約」、積み立てニーズに対応した平準払個人年金保険「かんたん未来計画 / 虹色きっぷ」を発売するなど、商品ラインナップの充実を図っています。

業績が好調な同社ですが、ここまでの道のりは決して平坦なものではありませんでした。合併翌年の2005年、旧明治生命で行われていた違法営業による死亡保険金の不払い問題が発覚し、業界で最長となる計2回・2週間の業務停止命令を受けることになりました。

顧客からの信頼回復が急務となった同社は、保険金等の支払管理、苦情対応の抜本的な見直しをはじめとする5つの施策に打ち出しました。その一環として、支払査定部門を強化するため、派遣社員3,200人を直接雇用に切り替え、支払査定と事務部門の立て直しを図りました。

顧客の満足度は、担当営業職員による「説明のわかりやすさ」、「人柄やマナー」、「対応の的確さ」で決まるという「営業の原点」に立ち返り、営業職員の知識・スキルの向上とアフターサービスの品質標準化に向けた取り組みを本格化させました。具体的には、顧客への訪問頻度やサービス内容を標準化した「安心サービス活動」制度を創設。また、営業職員への社内教育制度を充実させるため「社内教育検定制度」を導入し、定期的に研修と検定試験を受けてもらうシステムとなっています。

さらに、営業職員の定着率を向上させるため、固定給主体の給与体系に変更を行いました。同時にこの給与体系は顧客のアフターサービスをしっかり行うことで処遇があがるシステムにもなっており、新規契約だけではなく、契約の継続にも重点を置いています。これらの改革の結果、解約・失効高の減少や契約の継続率が改善されました。