袋井市立袋井市民病院
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SARSについて 平成16年1月号から

SARSについては、新聞やテレビで報道されることが多いので、皆さんもいろいろ心配していると思います。
SARSは英語の重症急性呼吸器症候群の略です。重症の肺炎を起こします。
 昨年の2月、中国から多くの国に伝播しました。日本では台湾の旅行者が観光旅行で通過したため、流行が起こるのではないかと一瞬ではありましたが危険な時期がありました。7月になり流行は終了しました。今年は中国広東省広州市で発生しました。昨年の経験から多くのことが分かりました。原因はコロナウィルスで、従来のものと違うことが証明されました。従来のコロナウィルスは、主として子供の風邪を起こします。また動物にもあり、腸炎などを起こします。コロナウィルスは、呼吸器と腸を冒す性質を持っています。新しいSARSコロナウィルスもこの性質を受け継いでいるため、痰と便でうつることがはっきりしました。感染予防のためには、これらの感染経路を断つことが重要です。マスクをかける必要があります。便からの感染は手を洗うことで防げます。また、SARSの目立った点は病院関係者の感染が非常に高いことです。SARSと分からないうちに接触した医師や看護師が次々に感染し病院が閉鎖されました。
 発病初期にSARSを診断することが重要ですが、現在その手段がありません。しかし、手がかりはあります。SARSが流行している国から帰って10日以内に発熱し、呼吸器症状があり、肺炎を起こしている場合です。SARSの疑いのある人を他の人から隔離することが重要な感染対策になります。感染地域である外国から帰って、病気のため病院にかかろうとする人が、他の人に接触しないことが大切です。電話であらかじめ連絡して受診することが必要です。
 受診者にはマスクをかけていただき別室で診察となります。職員の感染を防ぐために職員も厳重な予防措置をしなければなりません。もし病院が閉鎖という状況になると、この地区の医療を守ることが難しくなるからです。SARSは法律で一類感染症に分類されていて、袋井市民病院では入院治療はできないので保健所等と相談の上、入院の可能な病院に移ることになります。
 日本で病気が出ていないので不安が次々と出てくると思いますが、昨年の外国の経験から予防対策をしっかりすれば、広がるのを防げます。皆さんも正確な情報に基づいて予防に努めるとともに、当院の対策にご理解をお願いいたします。



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